きがた組より
現在、大河ドラマ「鎌倉殿13人」では、工藤祐経が登場します。
工藤祐経という人物がどのような人物であるかが時代背景と共に分かります。
工藤祐経といえば、曽我十郎祐成と曽我五郎時致の兄弟が有名です。
兄弟の父を殺され、冨士の巻狩りの時に夜討をかけ暗殺をする「曽我物語 曾我兄弟の仇討ち」のお話です。
大河ドラマでは、そのシーンが登場するのでしょうか??楽しみの一つです。
角館お祭りの人形が好きな方も是非ご覧になってもらいたいです。
「角館まつりのやま行事」に飾られる人形の中に曽我兄弟と工藤祐経が登場する場面がたくさんあるかと思います。
「曽我対面」歌舞伎十八番の内 「矢の根」「外郎売」「助六」もその一つです。
当時の江戸歌舞伎に、曽我物語を演出に取り入れることは流行りで正義のヒーロー曽我五郎時致は義経や弁慶と並んで人気の人物であったといます。この演出をまとめて「曽我もの」といいます。
それだけ曽我物語は、庶民に身近な物語だったでしょう。。
おもしろいのが、江戸時代の遊郭吉原に鎌倉時代の兄 曽我十郎祐成と弟 曽我五郎時致の兄弟登場する助六由縁江戸桜(歌舞伎十八番の内 助六)は、曽我もの代表作と言えます。当時の江戸に曽我五郎が登場する演出。正に角館の祭りでいう風流と似ている考え方です。
江戸から明治にかけて「曽我もの」は、大変に人気があり、お正月は、必ず上演されていたそうです。
また、悲願の仇討ちを成功させたことを祝いとし縁起物の演目として今に受け継がれています。
曽我対面には「寿」がつくのはこのことです。吉例が付いたりもします。
また、富士山や打出の小槌、宝船の巻物などめでたい大道具・小道具の演出がされています。
縁起が良くお祭りのいうハレの日にはピッタリな演目と言えますね。
人形を鑑賞するときや人形の選定の際、歴代の外題だからとか名作だとかではなく、その外題の題材の演目の意味がわかるととっても面白いと思います。
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